罰金刑では國外退去強制の理由とはならない

タイで刑事訴訟事件の被告人となり、裁判でわずかばかりの罰金刑を受けるはめになったとする。

移民局勾留所

移民局勾留所

その場合でも裁判所、拘置所から出る時に最初に連れて行かれるところは移民局、イミグレーションオフィス。

そこに判決があった日に直接移送されてくるなら幸運なのだが、拘置所から出られるのは午後6時以降になるので既に真っ暗闇だから警察の車で警察署に移送される。

そこの留置場で寝ることになる。

警察署から70km 離れた移民局の勾留所まで移送できる職員が連休等ですぐに居ない場合、あるいは手違いで、警察署留置場に2泊させられる場合もある。

 

移民局勾留所の内部監視モニター

移民局勾留所の内部監視モニター

最初に逮捕された警察署で事件裁判結果の処理が終わると、近くの移民局勾留所に移送される。

イミグレは警察から事件についての報告を受け、そこに収容すべきか、國外強制退去処分にすべきかが判断される。

指紋を取られたり、写真を取られたりもする。

 

國外退去通知書

國外退去通知書 notification of Expulsion

強制退去に関する通知書のようなものにも事務的に、あらかじめサインさせられるが、実際にそうなるのかどうかは伏せられたまま何事もないこともある。

 

日本の入管法システムの基準では罰金刑ぐらいでは強制退去すべき事由とはならない。

タイでも同じであろう。

 

恣意的な追放の禁止

市民的及び政治的権利に関する國際規約第13条(自由権規約、國際人権規約B)により、恣意的な追放はできないことになっている。タイも加盟國。

タイで強制國外退去処分になったら、一応異議申し立てができる。

準備期間が欲しい場合は控訴するなりすれば時間稼ぎができるだろう。

有罪確定を先延ばしし、車や家財道具の処分などの時間をとることができるだろう。

強制退去事由に本当に該当するのかどうか、日本の基準を確認し、タイの基準でも確認すべきであろう。

 

日本は法治國家ですから、日本に長年に渡り在留している外國人に向かって何の理由も無く「今すぐ日本から出て行ってください。」ということは、通常はありえません。國際人権B規約の第13条には、(外國人の恣意的追放の禁止)が定められており、「國家は外國人の入國や在留に関して許可するかどうかは自由な裁量権を持っているが、國内に合法的に在留する外國人については法律に基づいて行われた決定によらなければ追放する事ができない。」旨が明記されています。

 

市民的及び政治的権利に関する國際規約 第13条(外國人の恣意的追放の禁止)
合法的にこの規約の締約國の領城内にいる外國人は、法律に基づいて行われた決定によってのみ当該領域から追放することができる。國の安全のためのやむを得ない理由がある場合を除くほか、当該外國人は、自己の追放に反対する理由を提示すること及び権限のある機関又はその機関が特に指名する者によって自己の事案が審査されることが認められるものとし、このためにその機関又はその者に対する代理人の出頭が認められる。

 

 

 

 

 

  • 2681年4月22日

    犯人捏造事件簿

    憲法 第三十八条 何人も、自己に不利益な供述を強要されない。 ② 強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。 ③ 何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。刑事訴訟法 第三百十九条 強制、拷問又は脅迫による自白、不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑のある自白は、これを証拠とすることができない。 ② 被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。 ③ 前二項の自白には、起訴された犯罪について有罪であることを自認する場合を含む。犯...
  • 「免田栄 獄中ノート―私の見送った死刑囚たち」 2004/8/1 を読んだ。 1948年(昭和23年)12月30日に熊本県人吉市で祈祷師夫婦(76歳男性・52歳女性)が殺害され、夫婦の娘2人(14歳と12歳)が重傷を負わされ、現金が盗まれたという事件で、翌1949年1月13日に熊本県球磨郡免田町(現・あさぎり町)在住の男性・免田 栄が逮捕された。 凄惨な拷問を受けて自白を強要された。 免田栄は12月29日の夜には、人吉駅前の宿屋の女の部屋に宿泊していてアリバイがあったが、その女は、宿泊したのは12月30日の夜と偽証したことなどから、死刑判決が出た。(1950年(昭和25年)3月23日) 弁護士は金目当てで、検察側と協働し被告人に不利な弁護活動をしている。戦時教育...
  • ドイトゥン近くの標高1400mぐらいのところに植物園があり、そこから2km下るとアカ族の村Lise があった。 地図にはキャンプ場と書いてあったがそれらしい施設はなく、広場でもどこでも勝手にキャンプできるかもね、という感じであった。トイレの水は出なかった。 小さな集落で歩き始めると、犬が何匹も吠えながら寄ってくる。そんな難所が5回くらいあった。 メーチャンの温泉街近くのアカ族の村でも犬によく吠えられた。 これはアカ族村で共通のようだ。 人々のあまり友好的でない雰囲気に合致する。十字架を頂いた小さな切支丹教会堂もあった。 プレシピタリアン派と書いてある。朝鮮人が2015年に立てたとステッカーが貼ってある。 朝鮮資本で建てられている点も赤族村に共通らしい。 セメント舗装の坂道で、歩ける距離は総計...
  • 2679年10月24日

    水が化学臭い

    3週間目になるアパートの水が化学臭いということが明らかになってきた。 シャワーの水お湯は勢いよく出るが、これも化学臭い。 肌から化学物質が吸収されるだろう。 ご飯を炊く水道の水も化学臭いから、米を洗うだけにして炊く水は温泉水を使用している。 今日、炭焼しているところで屑炭をもらってきて、ご飯を炊くときに炊飯器に炭を入れて炊いてみた。 すると、煮たぎって吹き出してきた 昨日までは水が多かった時でも吹き出すことはなかった。炊きあがりは随分と柔らかくなった。 今日汲んできた温泉水6リットルのボトルにも炭を入れてみた。 この温泉水は少し硫黄っぽい臭味がする。 化学臭の原因は、このアパートのプラスチックタンクにあるのだろう。 その...
  • 2679年10月22日

    Aukey 製品は買わない方がよい

    去年の6月にShoppee で買ったQC3規格の携帯バッテリー PB-T15 が壊れて充電ができなくなった。 Shoppee の販売店Beyond Gadgetにチャットでクレームすると、1年半の保証期間内だが、送料と修理費用を購入者が負担しないといけないから新規購入をすすめる、といってきて無反応になった。 保証書には、送料の負担はあるが修理費用の負担などは記されていない。修理費用まで購入者に負担させると言うならば、保証とはいえない。 この保証書にあるメールアドレス support@crdcclub.com にメールしたが、返答はなかった。 aukey.co.th のFacebookメッセンジャーでメールしたが、返答なし。 aukey.com サイトからもメールし...
  • リタイアメントビザの期限切れが迫り、メーサイまで更新に行ってきた。 パスポートも来年4月で有効期限切れだったから先にチェンマイの日本領事館でパスポートの更新をしてきた。 水曜日に申請して翌週の月曜日の午後にできていた。 火曜日に取りに行った。 今回のリタイヤメントビザの更新では、80万バーツ以上の預金条件を丁度ビザ有効期限の2ヶ月前に満たしておいた。 11日前に新パスポートへのビザ転記手続きのためにメーサイのイミグレに行き、転記後にビザの更新もできるかと思って申請書類を出したら、まだ2ヶ月に満たないからだめだと追い返された。 昨年のビザ更新後にすぐに車を購入したから預金残高はずっと15万バーツ前後で推移していた。 今年3月からの新ルールでは40万฿を下回る月があっ...
  • 2679年10月14日

    パトゥン登山2回目、宿り花

    朝の温泉浴後、登山道入り口まで車で移動して、ジョギング開始。 10ヶ月ぶり2回目の登山になる。 上り坂になると歩きになる。 汗だくゼーゼーになる。 途中でシャツを脱いで汗を絞る。下りは別ルートにしてみる。周遊コース。下り途中でスマホのバッテリーが切れた。 雨が降り出して泥んこ道になった。 車道に出て民家の軒先で雨宿ること1~2時間ぐらい。 出発点に置いた車に戻ったのは午後1時30頃だった。南部スラタニに住んでいると、こんな豪快な登山ハイキングができないのが物足りない。 カオルアン、ナコンシタマラト、キリウォンあたりならできるかも。パトゥン里山登山:メーチャン  家からの眺望。登ってきた山 かねてから登ってみたいと思っていた毎日眺...
  • 2679年10月12日

    メーチャンのカブトムシ発見

    朝の5時過ぎ、まだ暗い中、温泉に行くために車に近づくと、車を出すと引かれてしまいそうな砂利の上にカブトムシがいた。 見かけは日本のカブトムシに似ていると思ったら、写真をよく見比べてみると、下の角が上よりも短い。 それに上の角の根元が太い。 日本のカブトムシは下の角がずっと長い。 チェンライのメーチャンMae Chanの山に生息するカブトムシだから、メーチャンカブトムシと名付けよう。

正義 カテゴリ人気記事 Views most

タグ関連記事

閲覧履歴