電気代の上乗せ過剰請求が禁止になったタイの賃貸住宅

2018年5月1日から、「アパート・マンション・戸建てなど賃貸住宅全般に関する消費者保護法」でアパート、コンドミニアムなどの賃貸住宅の電気代の実費に上乗せして請求することが明確に禁止された。

 

これまではタイの大家は、例えば、電力会社からの請求が4バーツ/1ユニットなのに8バーツで課金したりしていることが多かった。7バーツ、6バーツのこともある

それができなくなり、日本と同じ様に実費払いになる。

タイの軍事政権はこんないいこともするものだ。

 

これがタイ語の原本らしい。

* http://www.ratchakitcha.soc.go.th/DATA/PDF/2561/E/035/12.PDF

 

これを大家に見せて交渉すればよい。

 

 

 

5月以降の契約なのに6バーツとろうとしている。

他にも入居の際の敷金、保証金は1ヶ月分以内に制限されることとなった。

家賃の滞納に際しても大家が勝手に部屋の荷物を外に出したり、ロックしたりすることはできなくなった。

1年以上の契約であっても、30日以上前に通告すれば、契約解除し退去できるようになった。

契約更新料の徴収はできなくなった。

 

違反者には10万バーツ以下の罰金、又は1年以下の懲役、又はその両方の罰則が適用される。

 

過去の過払い分は不当利得返還請求で取り返せるだろう。

 

タイ警察署で解決した電気代論争

2016年、タイに来て初めて1ヶ月単位で部屋を借りて、退出する時に電気代でトラブったことがある。

月6000฿の部屋だった。

大家は1ユニット8バーツを主張するが、契約書には明確に書かれていなかった。

正式な契約書はなく、ただの部屋代の領収書のメモみたいなものしかなかった

そこでこちらは電力会社のホームページを見て1ユニットあたり4バーツと主張した。

 

結局警察を呼んでもらうことになり、警察署に随行。

そこの署長らしき人は、なぜかイギリス系白人であった。

タイ人側のオーナー母娘をかばう様子が強かったが、

裁判所に行くか、と聞かれ、ぜひとも裁判所の意見を聞いてみたいと答えると、觀念したようにこちらの主張が受け入れられた。

オーナー親娘の対応は最後まで酷く暴力的であった。

とにもかくにもタイの警察は役に立った。

 

電力事業は独占事業であり、電気代も法定料金である。

そんなことはタイでも同じだろう。

住宅の賃貸業者は電力を販売することはできない。

電気代の上乗せで儲けようなどとは言語道断である。

人道上の問題であることを喝破していたからタイの裁判所にも聴いてみたかったのだが。

裁判の判例となれば、その時にタイ全土で上乗せ請求は終わっていたかもしれない。

 

タイには欧米系の人々もたくさん長期滞在しているはずなのだが、彼らがこんな不正請求に文句もいわないのが不思議であった。文句があればこんなことがつづいているはずはなかった。

電気事業法を開いてみれば簡単にやめさせることができるはずであった。

 

タイの電気代はもともと日本と同じくらい高いのに、それに上乗せして儲けようなどとはなんと非人道的な、と思っていた。

 

こういう具合にタイの國立公園の入場料での外人差別価格もなくらならねばならぬことに気付くのはいつになるのだろうか。

 

 

月3500฿の部屋

 

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